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よかったことリストを必死で書いていた頃

毎日、その日にあった「よかったこと」を挙げてみましょう、という文章を読んでほぼ毎日実行していた時期があった。

なぜ「よかったこと」を挙げるかというと、自信をつけたいと思っていたからだった。日々、自分が失敗したと思うことや自己嫌悪の記憶でいっぱいで、人から褒めてもらってもピンと来なかった。自分でその日の「よかったこと」を挙げる習慣をつけることで、自分自身にも肯定的な目が向けやすくなるらしい。

その記録のしかたについて美容院で読んでいた雑誌で知ったわたしは、その足で本屋に向かい、売っていた中で一番小さな手帳を買った。正方形で、デザインも大きさもかわいくて書くのが楽しめそうだと思った。バスに揺られながら、これからの変化にワクワクして帰った。

必ず毎日書けたわけではなかったけれど、書ける日は毎日書いた。SNSばっかり触っているわたしにとって、紙に手で文字を書くのはなんだか童心に返るみたいで、ほっとする時間だった。その習慣はかれこれ4年弱続いて、同じシリーズの手帳を繰り返し買うのが楽しみだった。

それでも、期待していたほどの効果を得られた感じもしなかったし、相変わらず悩んで自己嫌悪してしょっちゅう泣く日々。あるとき、あまりにわたしの調子が悪そうだったのか会社の同僚に声をかけられて話を聞いてもらったことがあった、結婚を控えていたこともあって、マリッジブルーみたいになっていたのかもしれない。人生に関わることすべてが不安だった。

同僚は、わたしの話を頷きながら聞いてくれた。「よかったこと日記」の話もした。すると、こんなことを言ってくれた。

「まず、自信をつけようと思ってそうやって日記を3年も続けられることが凄いですよ。そこにもっと自信を持ってもいいんじゃないですか?」

そう言われてハッとした。わたしには習慣になっていたので、新年になって手帳を買い足すときは確かに少し嬉しかったくらいで、今までを振り返ったりもしていなかった。

書き始めたときは本当に体調が悪くて、1日中眠っている日も多く、よかったことを書き出すのが大変な日もたくさんあった。「今日はよく眠れた!」って多少無理矢理にでも書いてみたりするくらい「よかったこと探しアンテナ」がなかったのだと思う。

今、iPad Proでまた手書きでログを残すことの楽しさを味わっているので、手書きメモアプリを使って日記を書き始めた。今日の出来事や感想に、なつかしい「よかったことリスト」を添えている。昔よりずいぶん書けるようになったことにふと気付いて、あの頃、小さな手帳に毎日書きながら夢見ていた自分に少しだけ近づけているのかもしれないと思った。「よかったこと探しアンテナ」が少し成長したのかもしれない。

蒔いた種から芽が出るまでには時間がかかる。それでもやり続けていたという事実は、何かの形になってくれるのだろう。

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Minako Masubuchi / Artist

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何度も読み返したい素敵な文章の数々vol.10

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