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微かな記憶の中で、幼い頃に見た写真

10年ぶりくらいでカメラにはまっている。富士フイルムのX100Fという硬派だけどかわいい、なんだか親近感が湧く子。

10代の頃はLOMO LC-Aというかわいいフィルムカメラを使っていた。人にカメラを向ける勇気がなく、足元や花ばかり撮っていた。20代になってからは頼まれごとでNikonをがんばって買った。使いこなせなくて泣きながら撮った。それからカメラはわたしには触れないと諦めていたけれど、なんだかまた好きなカメラに出会ってしまう。

そこで思い出すのは父が大昔に撮ったわたしの写真。父はネガフィルムを白いプラスチックの枠に入れて、それを細長いケースの中にたくさん保管していた。海辺で振り返って笑う小さな自分の姿を陽の光に透かして見る。なんでこのセピア色になるのかも分からなかったが、わたしはそのセピア色の中に詰まった世界に父の優しい眼差しみたいなものを感じた。

絵、パソコン、英語、音楽。今のわたしを構成するものはほとんど父の趣味だったものでできている。写真を撮ることは父のたくさんの趣味の中のひとつだ。こうしてまた、父に似ていくのだなと少し恥ずかしくなる。

次に会ってカメラを買ったと言ったら、やっぱり父さんの子だなと父は笑うだろうし、母もきっと笑うだろう。父に今度はカメラも教わってみたい。そうして家族でまた何かがつながっていく。

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人生を生き直す長い旅をしています。お返しは何もできないかもしれませんが、旅のおともにいただけたらとてもありがたいです。

きっと生きて会えますように
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Minako Masubuchi / Artist

Artist, JPN / Artist, JPN 視覚と音楽や文章、感覚全てを使って日本の生きづらさを突き抜けたい https://instagram.com/minakomasubuchi_jpn
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