見出し画像

溺れる日々

10年以上、精神科の薬を飲んでいるといろいろなことがあるものだ。処方の内容は色々変わっているけど、期間と総量は結構なものになっていると思う。

ずっと困っている目の見えづらさはいくつかの病院で診察を受け、どこでも「精神科の薬の副作用でしょうね」と、これ以上ここでは何もできないと告げられた。

そこで精神科の主治医と相談して減らせそうな薬から減らしていっていたのだけれど、調整を任せられた薬は急に減らしすぎて、離脱症状(血中濃度が少なくなることによる症状)に苦しむハメになってしまった。

それでもずっと目のことを調べ続け、自分の症状が「眼瞼痙攣」というものに近いことが分かった。そんなに遠くない病院で、この治療に力を入れている病院の診察を受けた。実際の症状だけでなく、症状があることでのメンタル面の問診もしてくれた。

そこでカルテを書いていたおばあちゃんの看護師さんが一言。

「あら、明日誕生日なのね」

そんな些細なことに気づいてくれたことが嬉しかったし、心がじんとした。本当はもっと元気に誕生日を迎えたかったけれど、できそうもない。気分はひどく落ち込んでいて、毎日あれこれ悔やみ、どうしてこんな人生にしてしまったのだろうと後悔はつのるばかり。

これからの回復の希望も持てず、たくさんのやりたいことをやれず、後悔に押しつぶされた涙を流して布団にくるまりながら、時々、音楽を聴く。

溺れる日々の中で、病院のおばあちゃんの、息継ぎのようなような一言が、思いがけずすっと心に刺さることもあるものだ。

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

note.user.nickname || note.user.urlname

人生を生き直す長い旅をしています。お返しは何もできないかもしれませんが、旅のおともにいただけたらとてもありがたいです。

きっと生きて会えますように
52

Minako Masubuchi / Artist

Artist, JPN / 何が出るかな何が出るかな / 生きづらさの末に精神障害診断 / 4歳くらいからピアノ10年、学生時代は体育と英語が得意、数学ダメだけど証明問題は好き https://instagram.com/minakomasubuchi_jpn