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考えたことありますか?「助けて」と言えない人たちのこと。

わたしは、共感できないお仕事はしません。

それは自分自身のため(体力が少ない・興味関心に差が強い)でもありますが、もちろんお客さまのためです。自分があまり興味を持てないことをお手伝いするのなら、もっと一緒に考えられる人におまかせしたほうがいいと思っています。

そんな中「興味」どころか「これはわたしがやらせてもらわなくては!」というレベルまで共感するお仕事をさせていただきました。共感という言葉すら弱いかもしれません。自分にもとても関係が深いお話だと思ったのです。

それが「声なき声プロジェクトクラウドファンディング」です。

メインビジュアル・ロゴデザインのご相談をいただき、両方担当させていただきました。このプロジェクトについて少しお話させていただきながら、メインビジュアルとロゴの制作にかけた思いについても紹介していきます。

「声なき声」とは

このプロジェクトの発起人はNPO法人OVA(オーヴァ)さん。東京を中心に、自殺に関する言葉を検索した人への相談事業を行っています。「つらい」「死にたい」と思ったとき、SNSに書く方もいるかもしれませんが、周囲からの目を気にして書くことができず、すがるような思いでGoogleなどの検索ボックスに思いを書き込む方々が、実はすごくたくさんいるのだそうです。

そこまで追い詰められた人がたくさんいるのに社会の多くの人はその存在に気づいていない。自分にもとてもショックを受けました。

soarのインタビューがとても良いのでぜひ👉 インターネットを使った夜回りが行き場のない孤独を救うーー若者の自殺予防に取り組む「OVA」伊藤次郎さん

「死にたいくらいつらい気持ち」を抱えながら、
現実の世界で助けを求められず追い込まれ、
誰にもつながっていない検索エンジンに「死にたい」と打ち込んだ、
まさに「宛先のない心の叫び」に支援を届ける活動を続けてきました。

もう、ここだけで、胸がきゅうっとします。「助けてって言えばいいのに」なんて思ってしまいそうになりますが、生活に問題を抱えると、助けを求める力や周囲への信頼感が低下して孤立してしまうケースが多いのだそうです。わたしたちが気づいていないだけでものすごくたくさんいるのです…

今回のプロジェクトの目的

生活が困難になり、困難のレベルを深めていくと、以前のように健康に生活していたときの生活レベルがものすごく高く感じられ、壁のように目の前が見えなくなります。早い段階で支援へつなぐことが必要ですが、まず「声をあげられない人たち」がどれほどいるのかを調査する必要があるので、その調査ステップへの応援をクラウドファンディングでつのっています。

この調査では、様々な分野で定量的・定性的な2種類の調査を行います。
定量的な調査では、特定の分野の既存の統計・調査のデータを使って
声なき声がどれだけあるのかを推測します。

実際に声をキャッチできた人に関しては、手を差し伸べることができます。でも今回のプロジェクトは、まるで海に沈む氷山の大きな塊のように潜んでいる「声なき声」の調査をするというものです。

イメージ化の段階から相談させていただきたいということで、このプロジェクトのお話を伺い、ぜひやらせてくださいとおこたえしました。

自分自身の経験と照らし合わせて制作

わたしは、生活自体に困るところまではいかなかったものの、精神疾患を持つようになり仕事が続けられず苦しんだことがあります。精神疾患も当時は診断や治療がはっきりしなかったので「自分がもっと頑張ればできるはずだ」という形で自分を追い込んで生活していました。とても苦しかったのですが、助けてとは言えませんでした。自分の問題だと思っていたからです。

OVAさんとプロジェクトについてお話をしている中でそんなことをお話しながら、あるひとつのイメージが浮かびました。「世の中と自分に壁があるような気がして、がんばらないと見つけてもらえない気がした」という気持ちをそのまま描いた1枚のイラストです。これをお見せするとぜひこれをプロジェクト用にアレンジして使わせて欲しいとご要望をいただき、メインビジュアル用にアレンジしました。

壁(=世間からの目・自分を追い詰める過剰な気持ち)の裏に、助けてと言えない人たちが隠れてしまっているイメージです。タッチもいつものふわっとした感じではなく、切実さを表現するような荒い線を意識しました。

ロゴデザインについてもコンセプトをイメージしながら、まずは手を動かして形にするところからのスタートです。

形のない「声なき声」をどうイメージにするかに悩んだのですが、今回は「調査」のステップでのプロジェクトなので「支援の手がまだ届けられない状態」という部分がポイントで、左側の「当事者」の姿を入れたようなイメージを固めていきました。

「助けてと言えない状態で、支援の手が差し伸べられていることに気づく」というイメージで固めていった案もありましたが、重要なのは「声なき声」なのでそこにフォーカスしよう、ということで、メインビジュアルと同じように壁の後ろに隠れている女の子をメインにしたロゴで進めていきました。

言語化することは本当に大事

ロゴのイメージが固まったところで、フォントの選定、イメージカラーの選定に入りました。フォントの選定にも言葉を添えてご提案したのですが、イメージカラーも説明させていただいた中から選んでいただきました。

漠然と「こんな感じがいいと思います」という提案だと、先方も意図を汲み取るのに時間がかかってしまい、プロジェクトがうまく進まないかもしれません。あくまでわたしはビジュアル部分のお手伝いなので、なるべくスムーズにプロジェクトが進むよう、こちらからご提案させてもらう部分についてはなるべく判断がしていただきやすいようにしました。

こうやって言葉を添えることで自分自身も気が引き締まり、よりプロジェクトのことを考えられたんじゃないかと思います。


「声なき声プロジェクト」のご支援・拡散をぜひお願いします!

このような形で切々と語ってきた「声なき声プロジェクトクラウドファンディング」ですが。2月14日に開始し、27名の方から25万円以上のご寄付をいただいている状態です。

ぜひ、この記事を読んでくださった方、ご支援や拡散をお願いします。直接のご支援が難しいという方も、拡散をしていただけるとプロジェクトの大きな力になります。

ぜひ、「声なき声」を調査する、今の社会に必要なプロジェクトのことを応援してください。

👉 声なき声プロジェクトクラウドファンディングページ

こんなにも社会のこと、苦しいひとりひとりのことを考えてくれる人がいるんだなあ…とOVA代表の伊藤さんのことを知ったときは涙が出そうになりました。あの頃の自分を助けるような気持ちで、お手伝いさせていただいたプロジェクトです。ぜひ応援よろしくおねがいします。

NPO法人OVA伊藤さんのインタビューはこちら
👉インターネットを使った夜回りが行き場のない孤独を救うーー若者の自殺予防に取り組む「OVA」伊藤次郎さん
👉こころのSOSの気づき方とストレスを抱えたときのアプローチって?自殺予防に取り組む『OVA』伊藤次郎さんに聞きました(イラスト担当させていただきました)

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人生を生き直す長い旅をしています。お返しは何もできないかもしれませんが、旅のおともにいただけたらとてもありがたいです。

きっと生きて会えますように
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Minako Masubuchi / Artist

Artist, JPN / Artist, JPN 視覚と音楽や文章、感覚全てを使って日本の生きづらさを突き抜けたい https://instagram.com/minakomasubuchi_jpn
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