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髪なんて結えなければよかった

わたしはいつも自分で髪を結っていた。
幼稚園に通っている頃から。

母がわたしの前髪を切ってくれたとき、切りすぎてしまったことがある。

そこでわたしが文句を言ったからだろうか、母は自分がやると失敗するからとわたしの髪に触れなくなった。

だからわたしは自分でポニーテールのつくりかたを覚えた。
三つ編みも難しかったけれど覚えた。
たぶん友だちも、友だちのお母さんも、わたしが自分で結っているなんて誰も気づかなかっただろう。

わたしは、ふつうは大人のすることができる、ということにうっとりした。

だけどだんだん寂しくなった。

家には小さな鏡台があった。毎朝、古風なつくりの小さな椅子に座る。

鏡に母は写らない。

わたしはひとりで髪を結うのが当たり前になった。だから、母はわたしの髪を覗きにこない。

大人ぶらなければよかった。大人ぶって意地を張って自分の髪を自分で結うなんてしなければよかった。髪が結えなくてもよかったのに。

しっかりしている子どもを見かけると、心配になる。

ちゃんと、今、甘えるんだよ。

ちょっと久しぶりにテンションを変えた文章を書いてみました〜。カウンセリングがんばってます💪


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人生を生き直す長い旅をしています。お返しは何もできないかもしれませんが、旅のおともにいただけたらとてもありがたいです。

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Minako Masubuchi / Artist

Artist, JPN / Artist, JPN 視覚と音楽や文章、感覚全てを使って日本の生きづらさを突き抜けたい https://instagram.com/minakomasubuchi_jpn

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